mrtgのインストール

フリーのSNMPマネージャの中で有名なものとしてMRTGが広く利用されています。
MRTGでは、SNMPよよってエージェントからMIBの情報を取得し、トラフィックの変化をグラフで表す事ができます。
ここでは、MRTGのインストールについて説明します。

はじめに

MRTGを利用するには以下のものが必要となります。
GCC
Perl
GD
libpng
zlib

入っていなければ別途インストールが必要です。私の環境ではそのまま入っていましたのでインストールについては説明しません。

ソースの入手

http://people.ee.ethz.ch/~oetiker/webtools/mrtg/
今回はmrtg-2.10.14.tar.gzをダウンロードしました。
http://people.ee.ethz.ch/~oetiker/webtools/mrtg/pub/mrtg-2.10.14.tar.gz

インストール

ここでは、mrtg-2.10.14.tar.gzをダウンロードしたものとして説明します。

$ tar xvfz mrtg-2.10.14.tar.gz
$ cd mrtg-2.10.14
$ ./configure
$ make
# su
# make install

/usr/local/mrtg-2/以下にファイルが作成されます。

設定ファイルの用意

(1) MRTGを出力するディレクトリの作成

MRTGを出力するディレクトリを作成します。Webでアクセスが出来る領域に適当なディレクトリを作成しましょう。
ここでは、 /usr/local/apahce/htdocs/ 以下に mrtg というディレクトリを作成しました。
※別途Webサーバのインストールが必要になりますので詳しくは Apache1系標準インストール 等を参照ください。

# mkdir /usr/local/apache/htdocs/mrtg

(2) MRTGの設定ファイルの作成

MRTGの設定ファイルを作成します。
ここでは、 /usr/local/mrtg-2/etc ディレクトリを作成しここに設定ファイルを保存します。

# cd /usr/local/mrtg-2
# mkdir etc

つづいて設定ファイル作成ツールを利用して設定ファイルを生成します。
【書式】
# /usr/local/mrtg-2/bin/cfgmaker コミュニティ名@サーバIP > 設定ファイル出力先

ここでは、サーバ自身にsnmpの導入が入っているものとし、設定ファイルを生成します。
snmp導入はNET-SNMPのインストールを参照ください。

# bin/cfgmaker hoge@localhost > etc/mrtg.cfg

では、続いて、設定ファイル(mrtg.cfg)の説明をします。

設定ファイル(mrtg.cfg)の設定

まず、設定には5つのキーワードの設定が必須となっています。
cfgmakerで(1)~(4)までは作成されますが、(5)の出力先については設定が必要です。

(1) Targetキーワード
Target[ラベル]: ポート:コミュニティ文字列@デバイス
前述のcfgmakerツールを使って設定ファイルを作成すれば、目的のでヴァいすに設定されている全てのインターフェースが自動検出されます。

(2) MaxByteキーワード
監視対象のトラフィックの最大値を示します。
MaxBytes[ラベル]: バイト/秒
計算は以下の通り
100Mbps / 8 = 12500000

インターフェースの最大転送バイト/秒

ネットワークの種類バイト/秒
ATM(OC-3)1,944,000,000
ギガビットイーサ(1Gbps)125,000,000
ファーストイーサ(100Mbps)12,500,000
イーサネット(10Mbps)1,250,000
FDDI12,500,000
T3専用線5,593,250
T1専用線193,000
56Kモデム7,000

(3) Titleキーワード
レポートページのタイトルとして使用
Title[ラベル]:

(4) PageTopキーワード
レポートの先頭に使用される文字
PageTop[ラベル]:

(5) WorkDirキーワード
HTMLページを作成するしる場所を指定します
WorkDir: パス

その他指定できるオプションについては MRTGレポートの編集 を参照下さい。

MRTGの使い方

設定ファイルの作成が完了したら、MRTGを起動してデバイスのトラフィックを監視し、レポートを作成することが出来るようになります。
設定をするプログラムはmrtgという名前で以下のようにコマンドを実行します。

書式)
/usr/local/mrtg-2/bin/mrtg 設定ファイル

# /usr/local/mrtg-2/bin/mrtg /usr/local/mrtg-2/etc/mrtg.cfg

※MRTGでは過去ログを参照するため、1,2回の起動時にWARNINGが発生しますが問題ありません。3回目から発生しなくなります。

すると、WorkDirで指定した場所に以下のファイルが生成されます。
ラベル名-day.png
ラベル名-month.png
ラベル名-week.png
ラベル名-year.gif
ラベル名.html
ラベル名.log
ラベル名.old

ラベル名.log ラベル名.old ファイルはグラフの生成に使用されたSNMPポーリングデータが格納されています。

また、MRTGを使用する場合には定期的にコマンドを実行し、最新の情報にもとづいたレポートを作成する必要があります。MRTGのDailyグラフには5分間隔の平均情報が表示されますので、crontabに以下のエントリーを追加します。

*/5 * * * * /usr/ocal/mrtg-2/mrtg /usr/local/mrtg/mrtg.cfg

定期的な実行で出力されたファイルをWebで確認する事ができます。
# Basic認証がかかっていますが、ユーザ/パスワード共にguestでログインできます。
当サーバのトラフィックレポート

また、サーバのCPU、メモリ、ディスク情報を取得してグラフ化もできます。
詳しくは MRTGでCPU、メモリ、ディスクの情報をグラフ化 を参照下さい。

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